2010/10/06

ダイクストラ、海辺の少年少女たち 2


ポートレートに浮かびあがる違和感というのは、ダイアン・アーバスなどの写真にも感じられるものだ。はじめて見た瞬間から、気持ちの底がざわざわと蠢く。
アーバスの写真もまた、被写体をやや下から写し撮っている。リネケ・ダイクストラがその影響を受けたのかどうか、少なくともアーバスを見ていないはずはない。しかし、アーバスの被写体の確たる存在感に比して、ダイクストラのそれは彼岸にでもいるかのようだ。背景はできるだけ余分なものを排除し、よりミニマリスティックにルなっている。それが均一的な印象をあたえるが、かえって被写体のもつ個性を強調するという効果をもたらしている。

2010/10/04

ダイクストラ、海辺の少年少女たち 1

オランダの女性の写真家リネケ・ダイクストラ(Rineke Dijkstra, 1959-)の作品には、ある種の神々しさが宿っている。ティーンエージャーを含めた若者たちのポートレートを主にカラーで撮影しているが、全体的に色調は淡く、人生の過渡期にある彼らの浮遊感がまるで思い出をつづるように写しとられている。